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2006年12月 4日 (月)

木を植えましょう①

『「私も病んでいる」という声がした。
驚いて見まわしてみたが、あたりには誰もいない。
老いた桜の木が立っているだけである。
歩を止めて木を見上げると、確かに、木はぼくに語りかけていた。
「見よ、私は病んでいる」
よく見ると、何本かの太い枝が切られ、傷跡に薬がつけられ、木肌は疲れて艶がなく、灰色の薬が根元にもべったりと塗られていた。それまで何気なく見ていた湖畔の桜並木が、実際には異常繁殖する害虫やウイルス、消毒や排気ガスや酸性雨などに痛めつけられて、病み、傷つき、疲れはてていたのだった。近寄って幹に手をあてると、ほとばしるように木の苦しみが伝わってきた。
「ああ、あなたはこんなにひどく病んでいたのですか」とぼくは言った。涙がどっとこみあげてきて、とめどなくあふれた。
「私だけではない、このつつじたちも病んでいる」と彼は言った。
見ると、桜の根元の植え込みのつつじたちもおなじように、いやもっとひどく、病み、疲れ、弱りはてていた。
胸を突かれてあたりを見まわすと、子供の頃から親しんできた湖畔の芭蕉や茂みや楠の大木が、澄みきった水の中で生命の輝きにあふれていた水草や魚たちが、いまは見る影もなく疲れ、傷つき、弱り、病んでいた。』

これは、熊本県の山奥で、20年前から自給自足の生活を送っている正木高志さんの著書『木を植えましょう』の一節。先週の金曜日、以前紹介したクルック(フランス語できゅうり)が主催する正木高志さんのトークイベントに参加してきました。会場は環境に関する本がずらりと置かれたクルックのライブラリーの一角です。

061201_1847_1少し早めに会場に着いた私と友人のピロさんは、正木さんの農園で作ったお茶を頂く事にしました。そこで、早速エコイベント感がキラリ! 実は、数日前にこんなメールが届いていたのです。(=°-°)ノ

「【持ち物】マグカップ
  開場後に暖かいお茶をお出しいたします。正木さんの農園、アンナプルナ農園で育った無農薬自然茶です。
  尚、kurkkuではほんのり地球のことを意識すべく、マイカップ持参をお願いしております。」

061201_1826 ほんのり地球のことを意識する!って言い方がとってもステキ\(▽⌒\)  私は以前「ねずみの王国」で手に入れたプリティーなマグカップを持参しました。寒い夜だったので、正木さんのお茶が心にもしみるほどホットで癒されました。参加したほとんどの人が「マイカップ」を持参してくれていたのが、さらに嬉しい、嬉しい♪

予定時間を少しすぎて、正木さんが私たちの前に姿をあらわしました。予備知識のなかった私は、正木さんってどんな人だろう? 自給自足の生活をしている人って山にいる仙人か?? どんな環境問題や植林活動の話をするんだろう?? などと考えてかなり身構えていたのですが、正木さんは、私の期待を裏切るように、

「じゃあさ~、話す前に歌おうか♪」

と言って、ジャンベというアフリカの太鼓を手に歌を歌いはじめるではないですか。w(°0°)w   少し驚いた私でしたが、その曲と歌のあたたかさに引き込まれて、すっかり森の中にいる気分。歌う正木さんの横に置かれた観葉植物のパキラの葉の上に妖精でもいるような感じなのです。そして、なんと言っても正木さんの笑顔がやわらかくて、さらに幸せ5割増。(*´▽`*)

歌い終わったあと、正木さんはポツリポツリと話し始めました。木を植えはじめたことを。

(つづく)

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